みらいの海
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海が、未だかつて無い早さで、生物が住めない環境になってきているようです。その原因の一つは、二酸化炭素が海水に溶け込むことによって起こる 海洋酸性化 になります。 左の写真は、式根島の一部で発生している海洋酸性化の状況です。これは、自然の火山活動によって発生した二酸化炭素が原因ですが、正にこれが「みらいの海」の姿とのことです。これが、皆の日生活が原因とは恐ろしいことです。 筑波大学下田臨海実験センター 右の写真は、式根島の通常エリアのサンゴです。とてもキレイで豊かな海ですね。海洋pHは8.1です。そこから、700mほど離れたエリアが、すべてのサンゴが死滅してしまった上の写真になります。海洋pHは7.8だそうです。 式根島観光協会 二つの写真は、pH的には僅かな違いですが、海の環境的には天国と地獄の差がありますね。ただ、現在の二酸化炭素の排出量を続けた場合、2080年にはこの海洋pH7.8の地獄の海になってしまうようです。 もちろん、SDGsをはじめ様々な周知活動や、二酸化炭素減少のための対策が既に世界的に進められています。その一つが、 マングローブや海藻・海草などの二酸化炭素を吸収してくれる海の生態系を利用した 「ブルーカーボン」です。日本でも、北海道から九州まで広く分布している「あまも」が注目を集めています。 海の森 ブルーカーボン 年間に排出されている二酸化炭素の量は約 187億トン 。一方、ブルーカーボンで吸収できる二酸化炭素(または、カーボン)の量はせいぜい約 24億トン 程度。それでも、他の対策と合わせて二酸化炭素ゼロエミッションの実現を2050年まに達成することができれば、まだまだ未来の海洋環境は明るいですね。